相続問題に強い弁護士の選び方！失敗しないためのポイント

相続問題に直面したとき、適切な弁護士を選ぶことは解決への大きな一歩です。しかし、何を基準に選べば良いか悩む方も多いのではないでしょうか。この記事では、相続に強い弁護士を選ぶためのポイントを詳しく解説します。具体的には、専門分野の確認、実績、相談のしやすさ、費用の明確さなど、信頼できる弁護士を見つけるための基準を紹介します。また、弁護士との相性や対応力が重要である理由についても触れています。

遺産分割協議が難航しそうなら、早めに弁護士に相談を

遺言書がない場合、相続人全員で遺産の分け方を話し合い、合意する「遺産分割協議」が必要です。しかし、話し合いがまとまらない場合、家庭裁判所に「遺産分割調停」を申し立てる必要があり、調停でも解決できなければ「審判」によって裁判所が分割方法を決定します。一度争いになると、3年や5年が経過しても解決しないことも珍しくありません。

遺産分割協議が揉めそうな気配がある場合は、早めに弁護士に相談するのが得策です。法的に正しい視点からアドバイスを受けることで、話し合いを有利に進められるほか、争いが深刻化するのを防げます。また、弁護士に手続きを依頼すれば、調停や協議の進行をスムーズに進めることが可能です。

自分たちだけで進めると感情的になったり、適切な解決策がわからなかったりすることが多く、トラブルを拡大させる原因にもなります。弁護士という専門家の力を借りて円満な解決を目指しましょう。

弁護士に早めに相談するメリット

遺産分割協議で不安がある場合、弁護士に相談することで以下のメリットが得られます。

法的アドバイスで的確に反論できる

遺産分割協議では、「長男だから多くの財産を継承すべきだ」など無理な主張をされることがあります。弁護士に相談すれば、相手の主張の正当性を確認でき、不当な要求に対して正確に反論できます。これにより、不利な結果を回避することが可能です。

遺産調査で隠し財産を明らかにする

相手が遺産を隠している場合、協議が進まないことがあります。弁護士に遺産調査を依頼すれば、隠されていた預貯金や財産が明らかになり、遺産隠しを防ぐことができます。

代理人として冷静かつ有利に交渉を進められる

相続人同士だけで話し合うと、感情的になり協議が難航する場合があります。弁護士が代理人となれば、法的な視点に基づいて冷静に交渉が進みます。士業の中で交渉代理ができるのは弁護士だけです。

協議書作成や手続きまで一括サポート

遺産分割協議が成立した後は「遺産分割協議書」の作成や、預貯金の払い戻し、相続登記などの手続きが必要です。弁護士に依頼すれば、これらの作業を一括して任せられるため、負担を軽減できます。

弁護士の力を早めに活用し、円滑な相続手続きとトラブル回避を実現しましょう。

相続トラブルを防ぐ弁護士選びのポイント

遺産相続に関する相談をする際、信頼できる弁護士を選ぶことが重要です。以下のポイントを参考に適切な弁護士を見つけましょう。

相続案件の実績が豊富

相続分野に精通した弁護士を選びましょう。法律事務所のホームページを確認し、事務所全体の実績だけでなく、弁護士個人の経験年数や解決件数もチェックするのがおすすめです。年間20件以上の相続案件を担当している弁護士であれば、経験豊富といえます。

相続税の知識がある

遺産分割において相続税の観点も重要です。節税対策や制度について基本的な知識を持つ弁護士を選ぶと、高額な相続税の発生を防げる可能性があります。

他の専門家と連携している

司法書士や税理士など、相続に必要な専門家と連携している弁護士は、依頼者にとって大きな助けとなります。ワンストップでサポートを提供できる事務所を選びましょう。

わかりやすい説明と親身な対応

実績だけでなく、説明のわかりやすさや親身な対応も重要です。弁護士との相性を確認し、質問がしやすい雰囲気かどうかも判断基準にしましょう。

リスクを指摘してくれる

依頼者に不利な点や法的リスクを誠実に指摘してくれる弁護士を選びましょう。正確な見通しを伝えてくれる弁護士は信頼に値します。

費用が明確で適正

弁護士費用が明朗会計で、相場に見合った金額か確認しましょう。安さだけでなく、依頼者目線での対応があるかも重要です。

通いやすく柔軟な対応が可能

事務所の立地や相談時間の柔軟性も大切です。土日祝日や夕方以降に対応できる事務所や、オンライン相談を実施している弁護士を選ぶと便利です。

ランキングや口コミに頼りすぎない

ネット上の弁護士ランキングや口コミは、信頼性に欠ける場合があります。最終的には自分で事務所を訪れ、弁護士の対応や人柄を直接確認することが大切です。

これらのポイントを押さえて、自分に合った弁護士を見つけることで、相続トラブルを防ぎ、円滑な手続きを進めましょう。

無料相談を積極的に活用しよう

相続に関する相談を行う際、無料相談を提供している法律事務所を積極的に利用するのがおすすめです。

複数の事務所で比較検討

弁護士選びは、事務所のホームページだけでなく、実際に面談して判断することが重要です。無料相談を活用し、複数の事務所を訪れて弁護士の対応や回答内容を比較しましょう。

面談時には不安や悩みを率直に伝え、疑問点を積極的に質問してください。事務所によって回答や提案が異なる場合があるため、どこが納得できる対応をしてくれるか、また弁護士との相性を見極める良い機会となります。さらに、弁護士費用の見積もりを依頼し、費用面でも比較検討すると安心です。

担当者を事前に確認

正式に依頼する前に、契約後の担当弁護士が誰になるのかを確認しておきましょう。相談時に対応した弁護士が担当になるとは限らないケースもあります。その場合、信頼関係を築き直す必要が生じるため、事前に担当者を明確にしておくことが大切です。

弁護士費用の相場

相続案件でかかる弁護士費用には、「着手金」と「報酬金」があります。着手金は依頼時に発生し、報酬金は案件が解決した際に支払います。

相場としては、着手金が10～30万円程度、報酬金は得られた経済的利益の10～15％程度が一般的です。ただし、費用は事務所ごとに異なるため、相談時に見積もりを出してもらうことをおすすめします。予算に合わない場合は無理に依頼する必要はありません。

弁護士費用が不安な方には、相続や遺産分割に関する費用の支払い方法や、支払えない場合の対処法についても事前に確認すると良いでしょう。

遺産分割協議がこじれると、親族間の争いが深刻化し、解決までに長期間を要することがあります。これを防ぐためには、早い段階で弁護士に相談し、適切なサポートを受けることが非常に有効です。

※本記事の内容は2022年9月1日時点の情報に基づいています。