ご家族やご親族が亡くなり、相続を進める過程で、次のような問題に直面していませんか?
- 「相続分を与えない旨が書かれた遺言が出てきた」
- 「最低限度の遺産すらもらえない」
- 「遺言に従って相続手続きを進めていたら、『自分がもらえる最低限の遺産すらもらえていない!』と言われた」
このように「本来相続できるはずの遺産をもらう事ができないかも…!?」という場合にどうすれば良いのかをまとめております。
遺留分について
遺留分とは、法律で定められた最低限の相続分を保証する制度です。遺留分の割合は、故人の相続人(家族や親族)の状況により異なります。遺留分が確保されていない状態を「遺留分の侵害」といいます。
遺留分の割合
遺留分の割合は、故人の相続人の構成によって決まります。一般的には次のようになります:
- 配偶者のみが相続人の場合:遺産の1/2
- 子供が相続人の場合:遺産の1/2
- 親が相続人の場合:遺産の1/3
- 兄弟姉妹が相続人の場合:遺留分はありません
遺留分の計算方法
遺留分は、故人が生前に贈与した財産や、遺言で指定された相続財産を含めて計算します。具体的な計算方法は弁護士に相談することをお勧めします。
遺留分が侵害されている場合
次のようなケースでは、遺留分が侵害されている可能性があります:
- 「相続財産の大半を他の兄弟に譲り、自分には一切残さないという遺言が見つかった」
- 「亡き父が、愛人に大半の財産を贈与していた」
- 「亡き母の面倒を見てくれた団体に、全財産を寄付する遺言を残していた」
このような状況では、最低限自分がもらえる遺産が確保されていません。遺留分を取得するためには、弁護士の力を借りることが必要です。
遺留分侵害額請求
遺留分が侵害されている場合、侵害された遺留分を取り戻すために「遺留分侵害額請求」を行うことができます。これは、相続財産を不当に受け取った相続人に対して、遺留分相当額を返還するよう請求する手続きです。
遺留分が侵害されていると指摘された場合
例えば、次のような状況に直面した場合
- 「亡き父の遺言通りに相続手続きを進めていたら、突然他の相続人が遺留分を侵害されていると言ってきた」
- 「被相続人の財産の相続手続きをしているところへ、他の相続人の代理人である弁護士から遺留分を侵害している旨が書かれた内容証明が届いた」
このような場合、弁護士のサポートなしで対応するのは非常に難しいと思います。
遺留分侵害額請求をされてしまった!?
遺留分侵害額請求を受けた場合、適切に対応しないと法的トラブルに発展する可能性があります。相続人間の交渉や法的手続きを進めるためには、弁護士の助けを借りることが重要です。
遺言自体が無効の可能性がある場合
遺言書の内容に納得できない場合もありえます。例えば:
- 「遺言書が作成された時期に、故人はすでに認知症等で遺言書を作成できない状態だった可能性がある」
- 「遺言書の記載方法が法的に無効な形式(例えば手書き以外)で書かれている」
このような場合、遺言自体が無効となる可能性があります。弁護士を立てて「遺言無効訴訟」を起こし、遺言が無効であると主張することができます。
遺言無効訴訟
遺言無効訴訟は、遺言書の有効性を争うための法的手続きです。遺言書が無効であると認められれば、その遺言に基づく相続手続きは無効となり、法定相続分に従って遺産を再分割することになります。